光電用ガラス
Optoelectronic glass
導電性ガラス

導電性ガラスは、低抵抗で通電するガラス。表面に1層の導電膜が形成されており、高い機械的強度と耐食性を有します。透明導電膜ガラスは光透過性が高く、膜に対する光の透過率が93%に達します。代表的なのはITOガラスとFTOガラスです。

ITOガラス:炭酸ナトリウム系/ホウケイ酸系/アルミノケイ酸系の基板に、スパッタリング法、真空蒸着法により酸化インジウム錫(通称ITO)を成膜したガラス。液晶ディスプレイ専用のITO導電性ガラスは、ITO層を施す前に二酸化ケイ素(SiO2)の中間層を塗布し、ナトリウムイオンが液晶LCD内に拡散するのを防止します。

FTOガラス:酸化錫(Tin Oxide)にフッ素(Florine)を混ぜたFlorine Doped Tin Oxideの膜なので略称FTOと呼ばれます。FTOは導電性があるので、光電、タッチパネル、薄膜ソーラーパネル、エコガラス、RFI/EMIシールド、およびその他光電と絶縁面への応用など、非常に多くの設備に用いられます。光学応用の際は、可視光線の透過性、赤外線の反射性を高めます。FTOの基本条件:➀表面の低抵抗、➁光透過率の高さ、➂軽く薄く面積大、➃加工性の高さと耐衝撃性。

適用産業

企業ラボ、学術ラボ、国家ラボ、ソーラーパネル、特殊機能の窓への塗布、液晶ディスプレイ(LCD)、PDP、有機EL(OLED)、タッチパネル(TP)等、各種の表示およびタッチ装置、およびその他光電ユニット分野。

ITOガラス厚さはカスタマイズ可能
厚さ
オーム 0.4mm 0.5mm 0.7mm 1.1mm 1.8mm
25Ω
FTOガラス厚さはカスタマイズ可能
厚さ
オーム 1.1mm 2.2mm
5-7Ω  
10-13Ω
 
石英ガラス

石英ガラスは熱膨張率が低く、耐熱性が高いガラスで、二酸化ケイ素のみから成る特殊ガラスで、天然の結晶石英(水晶、純粋なケイ素鉱石等)から、或いは人工的な高温溶融によって作られます。製造方法、用途、外観によって、電気溶融透明、溶融、ガス精錬、合成、不透明、光学用、半導体用といった石英ガラスに分類されます。

石英ガラスは耐熱性が高い(通常の使用温度1100~1200℃、一時的な使用温度1400℃)、膨張係数が低い(普通のガラスの1/10~1/20、耐熱衝撃性に優れる)、化学的性能がいい(酸性材料であり、フッ酸とリン酸を除き、酸に対する反応性が低く、最良の耐酸性を示します。常温ではアルカリと塩による腐食もごくわずかで、これらの試薬の容器にも使える)、光透過率が高い(放射線による損傷がない、他のガラスは放射線を受けると失透する)といった特徴があります。

石英ガラスはセラミック誘電性が高く、導電率が低いので、高温、高圧、高周波のもとでも高い誘電性と電気抵抗を維持します。所定の周波数レンジ内では誘電体損がほぼゼロなので、絶好の高温誘電絶縁材料になります。

適用産業

半導体製造、照明ユニット、通信装置、レーザー発射器、光学測定器、ラボ測定器、純度の高い物質の精錬設備、電気学設備、医療設備と耐熱耐腐食性の化学測定器、化学工業、エレクトロニクス、金属加工、建材および国防等の産業。

石英ガラス厚さはカスタマイズ可能
厚さ
石英ガラス 0.7mm 1.0mm 1.5mm 2.0mm 2.5mm 3.0mm
 
パネル用ガラス

パネル用ガラスまたは無アルカリガラス(Alkali-free Glass)は主に二酸化ケイ素、ホウ酸、酸化アルミによって組成され、ナトリウム、カリウム等のアルカリを含まず、TFT-LCDとOLEDのガラス基板に使われます。光学的に優れ、フラット度が高く、光透過率が高いので、様々な計測器のウインドウや保護プレートに使われます。

適用産業

企業ラボ、学術ラボ、国家ラボ、、様々な計測器のウインドウや保護プレート、TFT-LCDとOLEDのガラス基板。

パネル用ガラス厚さはカスタマイズ可能
厚さ
パネル用ガラス 0.2mm 0.3mm 0.4mm 0.5mm 0.7mm 1.0mm
 
光学ガラス

光学ガラスまたは素ガラスの主な成分は二酸化ケイ素(シリカとも呼ばれる)で、ガラスを組成するときに別の物質を加えて機能を改善し、システムニーズを満たします。光を屈折させて、紫外線、可視光線、赤外線の相対スペクトル分布を変更できるので、光学レンズ、光学測定器の主要素材です。屈折率、アッベ数の精度が高く、透明度が高く、物理的および化学的に均質で、特定の光学定数を有します。

適用産業

企業ラボ、学術ラボ、国家ラボ、様々な計測器のウインドウや保護プレート、カメラ、スマートフォン、監視モニター、車載器レンズ、AR/VR、ドローン、航空宇宙と国防、建築と設計、光学等。

光学ガラス厚さはカスタマイズ可能
厚さ
光学ガラス 0.1mm 0.2mm 0.3mm 0.4mm 0.5mm 0.55mm 0.7mm 0.85mm
 
0.9mm 1.0mm 1.1mm 1.5mm 1.6mm 1.8mm 2.8mm  
 
特殊ガラス

特殊ガラスには、BK7、BK9、B270、Engle2000、EXG、D263、LED、OLEDといった種類があります。

BK7ガラス:普通は白板ガラスと呼ばれる光学ガラスで、昔からレンズやプリズムに使われています。可視レンジの透過性が高く、気泡や異物が少なく、光学システムを妨げるパターンや屈折率の不均一性も、ほぼ影響がないレベルです。レンズ、プリズムをはじめ、反射鏡、分光レンズ基板、各種の塗膜光フィルター基板等、ほとんどの光学ユニットに使われます。

B270ガラス:光透過率が高い(>91%、可視光レンジにおいて)無色の光学ガラスで、光電技術に応用されます。例:各種プロジェクタ、自動車用ライト、時計の表面、望遠鏡等。

D263ガラス:低アルカリガラスで、光透過性が高く、加工性に優れ、切断、研磨、仕上げ処理がやりやすい。

Engle2000ガラス:高品質の無アルカリガラスで、耐化学性と耐候性に優れ、エレクトロニクスと光電産業の重要なガラス材で、TFT-LCD液晶パネル、ポリシリコンソーラーパネル基板、フォトリソグラフィーのフォトレジスト素材、塗膜ガラス基板、およびその他光電応用素材に幅広く使われています。化学的耐久性に優れ、低密度で軽量、熱膨張係数が低いといった特性があり、光学的な品質と安定性も普通のガラスより優れており、可視光線の透過率は92%に達し、アルカリの析出もなく、光学塗膜基板に広く応用されています。

LEDガラス:通電発光ガラス、電気制御発光ガラスとも呼ばれる安全ガラスで、建築の合わせガラスにもなり、紫外線と一部の赤外線をカットする省エネ効果があり、室内、屋外で幅広く使われます。LEDに省エネの特性があるので、LEDガラスは環境にやさしい節電ガラスです。以下のような設計性の高い様々な最終製品に応用されています。ビジネスまたは家具の室内屋外の装飾、内装、インテリア。家具設計。灯火具照明設計。室内景観設計。室内シャワー室仕切り。クリニック。地番札。緊急指示の標識設計。会議室仕切り。屋外カーテンウォールガラス、店舗キャビネット、テナント設計、高級品テナント設計、サンルーフ、キャノピー、テラスの設計、家電ガラスパネル応用、室内屋外のサイネージ設計、調度品、時計、賞品、灯火具等。

特殊ガラス厚さはカスタマイズ可能
厚さ
特殊ガラス 0.1mm 0.2mm 0.3mm 0.4mm 0.5mm 0.55mm 0.7mm 0.85mm
 
0.9mm 1.0mm 1.1mm 1.5mm 1.6mm 1.8mm 2.8mm  
 
塗膜ガラス

光学塗膜 多層薄膜塗膜により反射、光ろ過を増減調整し、防水、汚れ防止、抗ブルーライト、抗反射、抗電磁波、抗静電の効果が得られます。膜の材質はアルミ(Al)、金(Au)、銀(Ag)、ニッケル(Ni)、クロム(Cr)、銅(Cu) の金属材。酸化アルミAl2O3、窒化アルミ基板AlN 、炭化ケイ素基板SiC 材質表面に光学的な反射膜である反射防止膜、分光膜、減光膜を施し、HfO2、Al2O3、Ta2O5、SiO2、TiO2、ZrO2、MgF2等の誘電材質については、AR反射防止膜または光フィルターになります。ケイ素(Si)、ゲルマニウム(Ge)、セレン化亜鉛(ZnSe)、硫化亜鉛(ZnS)は、中遠紅外波段AR反射防止膜、および中遠紅外波段フィルターに使われます。

適用産業

企業ラボ、学術ラボ、国家ラボ、ソーラー電池、光電分野、半導体、光学、ラボ計測器、電気学設備、医療設備、化学計測器、化学工業、エレクトロニクス、金属加工、建材等の産業。

塗膜厚さはカスタマイズ可能
厚さ
塗膜製作 0.1mm 0.2mm 0.3mm 0.4mm 0.5mm 0.55mm 0.7mm 0.85mm
 
0.9mm 1.0mm 1.1mm 1.5mm 1.6mm 1.8mm 2.8mm